春先にフレッシュエルダーフラワーでコーディアルはよく作りますが、エルダーベリーは時期的なことと日持ちがしないのでフレッシュなベリーはなかなか入手しにくいのです。
ひとり分、ふたり分と個人的な量であればことたりますが、講座実習ともなるとそれなりの量がいるわけで実習としては難しいものがありました。
今回はMikami Labで植物学の講座をお願いしている木村正典先生が、「もし手に入ったらジャムをつくろう!」とおっしゃっていたので、皆大いに心待ちにしていたのです。
8月末に手に入ったとのことで、実習日まで冷凍保存をしていました。
皆さんには「ジャムがつくれるぅ❣」とメールを流していたので、この日を楽しみにしていたのです。
生のエルダーベリーはなんと2キロ近くもありました。
講座実習には十分な量なので、ジャムとシロップの2つをつくることになりました。
生のエルダーベリーにはなかなかお目にかかれないのですぐに写真に収めました。
冷凍房付きエルダーベリーから実だけを外すのは冷凍してあっただけに簡単で、みんなでワイワイガヤガヤ言いながら作業を進めていました。
もし、これが生のままだと実がやわらかくてつぶれてしまい外しにくかったと思います。
実を外し終わった房をみて、この房って肺の奥にある肺胞に似ている!と誰でもが思っていたことです。
さすが!みんなハーブ上級資格者たち!
気管支から左右の肺の中に入った気管支はさらに枝分かれをして細気管支となり・・・と。
その先には一粒一粒の房になった肺胞があり、毛細血管がしっかり取り巻いています。
ハーブやアロマを勉強されている方は、酸素、二酸化炭素のガス交換の場でもある肺胞は学んでいるところなので写真をみれば納得されると思いますよ。
昔は今のように解剖学も化学もなかった時代でしたから、植物の形や色をみてどこかの臓器に似ていれば、その臓器の不調に使っていたことはよく知られています。
例えば、クルミは大脳の形に似ているから脳にいい作用をもたらすのではないか、
タンポポの花は黄色、黄色は胆汁の色、すなわち肝臓の不具合にいいのではないかと。
そんなことを言いながら、まずはジャムつくりから。
エルダーベリーにはあまりペクチンが含まれていません。
そこで、ペクチンを含んでいる生ローゼル(ハイビスカス)をみじん切りにしたものを加えました。
お砂糖は全体量の40%にとどめ、中火でよくかき混ぜながら煮ていきます。
途中、アクがでてきたときに、アクをとるかとらないかの話になりましたが、「アクはおいしさのうちのひとつ」と木村先生の持論でとらずに進行。
煮立ってきたら火を弱め、柔らかくなった実をつぶしていきます。
水分も程よく出てきたところで、水分はシロップ用にわけておきます。
ベリー特有の匂いがあるので最後にレモン汁を加えできあがり。
みんなで味見。
美味しい。
甘さも申し分なく、また、実独特の渋味も苦味もなく美味しく出来上がりました。
ビンの縁いっぱいになるくらいのジャムとシロップです。
ドライのベリーで作ることはあっても、フレッシュベリーでつくるジャムは珍しいので皆さん大いに満足されていました。
シロップは炭酸割のドリンクとしてでもいいけれど、前菜やステーキ肉?にソースとしてかけても美味しいのでは?
いろいろな料理に使えそうです。
明日からの食卓がとても楽しみです。
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